Scenecutsは、MacのメニューバーからHomeKitデバイスを操作できる新しいユーティリティアプリです。シアトルの開発者Nick Hayward氏によるこの無料オープンソースアプリは、メニューバーアプリのドロップダウンメニュー、シーンごとにカスタマイズ可能なメニューバーアイコン、またはキーボードからHomeKitシーンを操作できます。この素晴らしい3つのオプションにより、スマートデバイスをホームアプリの制限から解放し、即座に操作できるようになります。

デフォルト設定では、Scenecuts のアイコンがメニューバーに追加され、それをクリックすると、Apple のホームアプリでスマートデバイスを操作するために作成したすべての HomeKit シーンのドロップダウンメニューが表示されます。しかし、このアプリの真の力は設定にあります。設定では、Scenecuts のドロップダウンメニューを編集したり、個々のシーンをメニューバーに追加したり、それらをグローバルキーボードショートカットに割り当てたりできます。

特定のMacで制御したいHomeKitシーンは、機種によって異なる場合があります。例えば、デスクトップMacが置かれている部屋の照明だけを操作したい場合でも、持ち歩いているノートパソコンで家中の照明を操作したい場合があります。Scenecutsはこれに対応し、環境設定の各シーンの横にチェックボックスを用意しています。デフォルトでは、Scenecutsのドロップダウンメニューにすべてのシーンが表示されますが、チェックボックスをオフにすることで各シーンをオフにすることができます。これは、長いシーンリストを整理するのに便利です。私は、よく使うシーンを簡単に見つけられるように、いくつかのシーンをオフにしました。

デフォルトではチェックされていない別のチェックボックスは、シーンを個別のメニューバー項目として表示するかどうかを制御します。この機能は、コントロールセンターからメニューバーに項目をドラッグする機能に似ています。AppleのSFシンボルを使えば、メニューバーに追加したシーンにアイコンを追加することもできます。私はすぐに、オフィスのスペースヒーターと、商品撮影に使う天井照明の設定用の個別のメニューバー項目を追加しました。これらは、デスクから頻繁に起動したい2つのシーンだからです。SFシンボルを使うと、シーンを起動する際に意味があり、記憶に残りやすいものを選ぶことができます。

Scenecutsを使ってシーンをトリガーする3つ目の方法は、グローバルキーボードショートカットを使うことです。キーボードショートカットはオプションですが、トラックパッドやマウスではなくキーボードで操作する場合に非常に便利です。Scenecutsでは、割り当てたキーボードショートカットがドロップダウンメニューに表示されるのも便利です。この表示のおかげで、ショートカットを素早く覚えることができました。

ホームアプリについては、特にiPhoneではかなり批判してきましたが、Macを使うようになってからは慣れてきました。iPhoneよりも画面サイズが広いので、タイルUIの使い勝手はそれほど悪くありません。とはいえ、スペースヒーターのスイッチを素早くオンオフしたり、照明をまとめて消したりするのに、本格的なMacアプリを開くのはやりすぎです。メニューバーに個々のシーンを表示してくれるScenecutsは、Appleのホームアプリを完璧に補完するアプリです。

Scenecutsは、Macのコントロールセンターの貧弱さを浮き彫りにしています。Big Surのレビューでも述べたように、Macのコントロールセンターのコンセプトは非常に気に入っていますが、iOSにある機能の多くが利用できないのは残念です。Appleがコントロールセンターを拡張してシーンサポートを組み込むまでは、Scenecutsは優れたソリューションです。

ScenecutsはMac App Storeから無料でダウンロードできます。