9月にiOS 8と同時にリリースされた人気のファイルマネージャー兼FTPクライアントであるPanicのTransmitのリリースノートに先週追加された通知によると、Appleは同社に対し、iCloud Driveの「送信先」機能をアプリから削除するよう要請したとのことです。この機能の削除は、Panicが本日のブログ投稿で確認しました。

9月26日にリリースされたアプリのバージョン1.0.1で追加されたこの機能により、ユーザーはiOS 8の新しいネイティブファイルエクスポート機能を使用して、ドキュメントストレージ拡張機能にファイルを保存できるようになりました。iOS 8でファイルをエクスポートすると、デフォルトではiCloudをベースとしたAppleの新しいファイル管理ソリューションであるiCloud Driveが起動します。同じ画面から「場所」ボタンをタップすると、DropboxやGoogle Driveなどの他のサービスにファイルを保存できます。Transmitから「保存先」機能を削除したことで、PanicはiCloud Drive以外のサービスへのファイルエクスポート機能も削除しました。

Panicによると、この機能はAppleがiCloud Driveにアップロードするコンテンツは「アプリ自体」で作成する必要があると主張したことを受けて削除されたとのことだ。同社のブログ投稿より：

また、Apple の要請により、iCloud Drive を含む他のサービスにファイルを「送信」する機能を削除する必要がありました。

つまり、Transmit iOSはiCloud Driveからコンテンツをダウンロードできるものの、アプリ内で作成されたコンテンツでない限り、iCloud Driveにコンテンツをアップロードすることはできないということです。Appleは、このような使用法は2.23条（「アプリはiOSデータストレージガイドラインに従わなければ却下される」）に違反すると述べていますが、奇妙なことに、このページにはiCloud DriveやiCloud Driveの適切な使用法について何も書かれていません。

既存のiOSアプリの多くが外部ソースからファイルをダウンロードし、別の場所にアップロードできるため、この機能の削除には疑問が残ります。App Storeのポリシーに加え、これは他のソースからファイルを取得し、ユーザーがすべてのファイルをiCloudに保存できるようにしたいファイルダウンローダーやドキュメント管理アプリの機能を著しく阻害する前例となる可能性があります。理論上、Appleはこれを目指すべきです。

「iCloud Driveにエクスポート」機能は、ファイルやユーザードキュメントを扱うアプリで人気を博しています。iPad版PixelmatorやApple純正GarageBandなど、iOS 8にアップデートされた数百ものアプリでこの機能が利用可能です。類似アプリの中でもファイルをダウンロードできるアプリに限ると、Documents 5、GoodReader、FileAppといった人気のファイルマネージャーにも同様の機能が利用可能です。これらはすべてiOS 8にアップデートされており、App Storeで入手できます。

これは、Appleによる一連の物議を醸す拒否に続くものです。過去2ヶ月間、Appleは電卓ウィジェットを提供する電卓アプリ「PCalc」をApp Storeで最初に拒否し、その後安全だと判断しました。また先週は、ウィジェットに「ボタン」が含まれているという理由でDraftsのアップデートも拒否しました。Transmitは、iOS 8の新機能に基づく機能がApp Storeに初登場してから数ヶ月で削除された、注目度の高いアプリの最新例です。

iCloud Drive は WWDC 14 で初めて発表され、「あらゆる種類のファイルをすべてのデバイスに保存」できるサービスとしてリリース、販売されました。