AirPods Pro ファームウェア バージョン 3A283 は現在、空間オーディオと自動デバイス切り替えという 2 つの新機能を備えてユーザーに展開されています。

AirPodsのファームウェアバージョンを確認するには、iPhoneまたはiPadに接続し、設定アプリのBluetoothセクションにアクセスしてください。AirPodsの項目の横にある青い情報ボタンをタップし、画面下部にあるバージョン番号までスクロールダウンしてください。ファームウェアを強制的にアップデートする確実な方法は知られていませんが、私のAirPodsはケースを閉じた状態でQi充電器の上に置かれ、iPhoneのすぐ近くにありました。

AppleがWWDCで初めて発表した空間オーディオは、頭を動かすとiPhoneやiPadから音が聞こえるような錯覚を生み出す技術です。AppleはiOS 14のプレビューページでこの機能を次のように説明しています。

ダイナミックヘッドトラッキングを備えた空間オーディオが、AirPods Proで映画館のような体験を実現します。11指向性オーディオフィルターを適用し、左右の耳が受信する周波数を微妙に調整することで、空間オーディオは音を空間のほぼどこにでも配置し、臨場感あふれるサラウンドサウンド体験を実現します。AirPods ProとiPhoneのジャイロスコープと加速度センサーを使用して、空間オーディオはあなたの頭とデバイスの動きをトラッキングし、その動きのデータを比較して、音場を再マッピングします。これにより、頭が動いても音場はデバイスに固定されたままになります。

この機能をiPhone 11 Pro Maxと12.9インチiPad Proでテストしたところ、AppleのiOS 14プレビューページではiPhoneモデルしか記載されていないにもかかわらず、どちらでも動作しました。テストでは、マルチチャンネルオーディオに対応したTV+番組「テッド・ラッソ」の最新エピソードを再生しました。また、HBOの「ゲーム・オブ・スローンズ」も試しました。さらにテストを重ねる必要がありますが、この機能はビデオストリーミングプロバイダーに関係なく、あらゆるマルチチャンネルオーディオソースに対応しているようです。

テッド・ラッソが流れる中、私は椅子の上で体を回転させ、立ち上がり、オフィス内を歩き回りました。iOS 14またはiPadOS 14ベータ版では、コントロールセンターの音量スライダーを長押しすることで空間オーディオをオンにできますが、音源はデスクに置いてあるiPadから直接聞こえてくるように感じました。次に、iPhoneで視聴するスタイルに切り替え、オフィス内を歩きながらiPadを動かしてみました。その間ずっと、音はiPhoneから直接聞こえてくるように感じました。

空間オーディオをテストしている間、普段番組を観ている時よりもずっと動き回っていました。しかし、大げさに動いたにもかかわらず、まるで動画を再生しているデバイスのスピーカーから音が鳴っているかのように、驚くほどリアルな効果を感じました。この効果は非常に良く、iPhoneを片手からもう片方の手に移したり、頭を少し動かしたりするといった日常的な使用では、空間オーディオがオンになっていることすら忘れてしまうほどです。

このアップデートにより、AirPods Proと第2世代AirPodsはデバイス間の自動切り替えも可能になりました。iPadで「テッド・ラッソ」を視聴しているときに、iPadから1メートル以内の距離にあるiPhoneに切り替えたところ、TVアプリを開くとすぐにAirPodsが切り替わりました。ちょっとした工夫ですが、まるで魔法のようで、日中デバイスを切り替える際に大きな違いを実感できます。Appleによると、この機能はiPhone、iPad、iPod touch、Mac、Apple Watch間で切り替えられるとのことです。