マイクロソフトは、タブレット／スレート／UMPC／パッドといった製品開発にこれまで取り組んできたが、いずれも成功せず、バルマーCEOもiPadの成功に不満を抱いていたため、新たな戦略をスタートさせた。この戦略では、エンタープライズ市場をターゲットとしたマーケティングキャンペーンを展開し、iPadはエンタープライズ市場への導入にはセキュリティや柔軟性が不十分であると主張している。

これは、フォーチュン500企業の80%がiPadを導入していることが明らかになったことを受けて、企業へのiPadの普及を阻止、あるいは減速させようとする試みであることは間違いありません。10ページにわたるPowerPointプレゼンテーションでは、Microsoftのパートナー企業に対し、Windows 7タブレットをiPadに対抗する製品として位置付けるよう促しています。

全体的に見て、これはMicrosoftがiPadの好調な売上と予想外の企業導入率の高さに対抗しようとしただけの、実につまらない試みのように思えます。彼らは目立ったタブレットを投入できなかったのです。少なくとも私にとっては、Windows 7を搭載したタブレットやスレートの位置づけは、一般消費者にとっては全く奇妙に思えますし、ビジネスにとってもそれは変わりません。現時点では、これらのタブレットはユーザー向けに全く最適化されておらず、ましてや本格的なオペレーティングシステムを搭載したタブレットの消費電力やバッテリー寿命の問題など考えられません。

[ZDNet経由]