先週のiPad 2の発表後、受賞歴のあるReal Racingシリーズで有名なデベロッパーFiremintが、この新しいデバイス向けにiPadゲームをアップデートすることに真剣に関心を示しており、実際、スティーブ・ジョブズによる公式発表の前から、その技術仕様についてしばらく検討していたことをお伝えしました。Firemintは、iPad 2がより薄く軽くなり操作性が向上し、より高速なプロセッサを搭載してグラフィックスが向上するなど、その点をある程度認識していました。iPad 2は、iPad 1よりも最大9倍高速なグラフィックパフォーマンスを実現するApple A5 CPUを搭載しています。これはAppleが宣伝している機能で、スティーブ・ジョブズもステージ上で何度も言及していました。今週後半にiPad 2が発売されると、Firemintは、ジャイロスコープのサポート、より優れたグラフィックス、そしておそらくは新しいタブレットフォームファクターに基づいた新しい操作システムを備えたReal Racing HDのアップデートバージョンをテストできるようになります。

しかし、FiremintはiPad 2の可能性に期待を寄せる最初のゲーム開発者ではありません。MacNNによると、業界をリードするUnityは、自社のフレームワークが既にA5などのデュアルコアプロセッサで動作しているにもかかわらず、「iPadで快適に動作するように、徹底的に微調整と最適化を行う」と発表したそうです。Unityに依存しているiOS開発者は、エンジンがiPad 2に完全対応してアップデートされれば、新機能の恩恵を受けることになるでしょう。

人気のUnreal Engine 3はどうでしょうか？Epicの副社長マーク・レイン氏（Epic GamesはUnreal Engine、あるいはiOS版Infinity BladeのようなUnrealエンジンをベースにしたゲームを開発している会社です）は、iPad 2は既にiPad 2のパフォーマンス向上の恩恵を受けることができると述べています。

Unreal Engine 3 を見ればわかると思いますが、処理能力が向上するとどうなるでしょうか。PC にはるかに高性能なグラフィックカードを搭載し、ゲーム内のあらゆる設定を調整することで、より詳細な表現、テクスチャ、シェーダーなど、様々な要素を実現できます。明らかに、こうした可能性がここにあります。CPU が高性能になれば、物理演算処理能力も向上し、画面に表示される敵の数も増え、環境の視野も広がります。これは本当に素晴らしいことです。

先週発表され、今週金曜日に「急遽」リリースされるiPad 2への対応をゲーム開発者がいかに迅速に発表しているかを見るのは、興味深い日々です。変更ログに「iPad 2対応」と記載されたゲームが来週どれだけリリースされるのか、そしてApp Storeに登場させるまでにさらに数週間かかるゲームがどれだけあるか、気になります。今後数ヶ月のうちに、AppleがApp Storeのインターフェースを更新し、特定のデバイスでのみ利用可能な機能を明記してくれることを期待しています。高性能なiPhone 4では実現しませんでしたが、今回はiPad 2がApp Storeに見やすい技術仕様ページを導入してくれると期待しています。[via TUAW]