本日App StoreでリリースされたCoastは、Opera社がiOSのWebKitエンジンをベースにiPad専用に開発した新しいブラウザです。Opera社によると、Coastは「デザイナーたちが20年間のブラウザのあるべき姿に関する先入観を捨て去った結果」であり、ツールバー、ボタン、URL入力欄を廃し、ジェスチャーとウェブコンテンツに重点を置いた、2013年のタブレットブラウザのあるべき姿を再考しようと試みています。

Opera チームは次のように書いています:

iPadはほぼボタンレスです。アプリもボタンレスでいいのではないでしょうか？「戻る」「進む」ボタンといった要素はCoastには存在しません。すべての操作は、iPadで自然に行うスワイプ操作で行えます。優れたiPadアプリと同様です。ホーム画面に移動するためのボタンが1つ、最近アクセスしたサイトを表示するボタンが1つ。Coastのボタンはこれだけです。

タッチベースのナビゲーションを使用する場合、通常のコンピュータでは機能する小さなボタンはタブレットではうまく機能しません。既存の要素を単に拡大するのではなく、デザインを面白く、すっきりとさせることが重要です。

ウェブサイトのセキュリティなどの基本機能はバックグラウンドで処理され、疑わしいサイトにアクセスしたときには見逃せない警告が表示され、サイトの評判に関する詳細な情報が提供されます。

個人的にはChromeで十分満足しているので、iPad用ブラウザはもう必要ないのですが、Coastには興味深いアイデアとアプローチがいくつかあると思います。サイトはホーム画面に整理されており、Coastのデフォルトの動作では、サイトの「apple-touch-icon」ファイル（Reederが使用しているものと同じファイル）がプレビューとして保存されます。ウェブサイトのアイコンはiOSホーム画面のアプリアイコンのように並べ替えることができ、その効果は非常に良好です。背景写真をカスタマイズできないのは残念です。内蔵の背景写真は好きではないからです。

このアプリには優れたアニメーションがいくつかあります。アイコンや開いているページを削除するには、上にスワイプして削除エリアに入れます。削除エリアはコンテンツを削除するとすぐに跳ね返ります。アイコンが反転してウェブサイトのホームページが表示され、ホーム画面で下にスワイプすればいつでもGoogle検索にアクセスできます。私が特に気に入っているのは、「タブビュー」を開いたときに、開いているページを示すドットインジケーターが画面下部から浮かび上がってくる点です（Coastではタブとは呼ばれません。実際、テキストベースのメニューラベルはありません）。

CoastがiPadのウェブブラウジングに革命を起こすとは思いません。確かに、SafariはiCloudタブ、近日公開予定のiCloudキーチェーン、リーダー、リーディングリストなど、一般ユーザーにとって優れた機能を提供しているからです。しかし、Coastには興味深いアイデアがいくつかあり、試してみる価値はあります。