Akatu Fake Showerは一見、馬鹿げたアプリに見えるかもしれません。プロモーションビデオを見れば一目瞭然です。

真剣に。

昨日、友人のマットがFake Showerについてツイートしていたので、くだらないジョークに出会うかと思い、ダウンロードしました（アプリは無料です）。Appleの言い方を借りれば、これはまた別のおならアプリで、見た目はきれいなユーティリティに見せかけて、実際には全く逆の目的を達成しているようなものだと思いました。

それから私はさらに情報を探すことにしました。

Akatuは、消費の選択に関する意識向上に重点を置く非営利NGOです。2011年3月15日（世界消費者権利デー）に設立され、ブラジルのサンパウロに本部を置いています。こちらは、Akatuの共同創設者の一人であるブラジルの元大臣エリオ・マタール氏が「意識的な消費」について語ったTEDxプレゼンテーションです。つまり、Akatuの目標は、私たちの消費習慣をどのように改善できるかを示すことです。

私が見つけたFake Showerの「レビュー」はどれも、このアプリが恥ずかしい前提を利用して、巧妙に水の消費問題への意識を高めていることに触れていませんでした。アプリのモットー「愛は盲目でも、耳が聞こえないわけではない」は、この「体験」の雰囲気を完璧に表現しています。言い換えれば、身体活動の音を覆い隠す方法を提供していると言えるでしょう。しかし、なぜもっと多くの人がこの「馬鹿げたアプリ」の背後にいる組織に目を向けないのでしょうか？

Fake Showerは、技術的な面でも非常に良くできています。アプリは「消費」と「節約」の2つの主要なエリアに分かれています。アプリのメイン機能である、iPhoneのスピーカーを使ってシャワーの音をシミュレートする機能は、画面中央のダイヤルUIで蛇口またはシャワーの音を選択できます。それぞれの音源には3段階の強さがあり、画面上で指をスライドさせることで調整できます。水が「流れる」と、画面上部のカウンターに、実際のシャワーや蛇口を使った場合の消費量（リットル）が表示されます。

iPhone 5でFake Showerを使ってみて、音量レベルと音の再現性に感動しました。まだ本来の用途で使っていませんが、宣伝通りの性能だと思います。シャワーを「止める」時に残る最後の水滴の音など、繊細なディテールにも気を配っているのが良かったです。

Fake Showerにシャワーを終えたと伝えると、Akatuの節水機能が起動します。2つ目のタブ「Economy（節水）」には、Fake Showerを使ってどれだけ節水できたかが表示されます。滑らかなアニメーションとともに、偽の水が偽のタンクに注がれ、右側にリットル数（便利なポップアップダイアログ付き）と、左側に実際の水量が表示されます。例えば、私の30リットルはグラス150杯分に相当します。水を無駄にせずに使い続けると、バッジを獲得できます。

しかし、それだけではありません。「経済」タブの上部で、「私」から「みんな」に切り替えることができます。そうすることで、Fake Showerのオンラインデータベースが更新され、世界中のアプリユーザーがどれだけの水を節約したかが表示されます。Fake Showerによると、現在450万リットル以上が節約されており、これは消防車229台分に相当します。この興味深い事実の横に、Fake Showerはこう問いかけます。「大きな火事を消火できるほどの水を節約できたなんて信じられますか？」

もちろん、私が節約した水が実際に消火に使われるかどうかは分かりません。あるいは、どこかの畑でもっと植物を育てるために使われるかどうかも分かりません。でも、政治的な違いはあっても、地球上で物を無駄にしない方が良いということには、私たち全員が同意できると思います。

Fake Showerをダウンロードした時、またまた友達に見せられるようなくだらないアプリが出てくるかと思ったのですが、実際には、確かにとんでもなくくだらないアプリでしたが、同時に、現代の消費社会の問題について、過剰なプロパガンダをすることなく、軽快に考えさせてくれるアプリでした。Akatuは素晴らしい仕事をしたと思います。