以前、私は、インディーズ開発者のアーロン・ピアース氏による HomeKit ユーティリティ HomeCam を、複数の HomeKit カメラからのライブ動画ストリームを視聴する優れた方法として紹介しました。HomeCam が他と一線を画しているのは、すっきりとしたデザインと分かりやすいアプローチ (カメラがグリッド状に表示される) に加え、カメラと同じ部屋にある他の HomeKit アクセサリの情報を表示したり、カメラの UI を離れることなく近くのライトを操作したりできる点です。使いにくいホームアプリでカメラを開くという Apple のアプローチと比べて、HomeCam は、複数の HomeKit カメラを所有していて動画フィードを素早く確認したい人にとっては、機敏でなくてはならないユーティリティです。iOS 12 のリリースにより、HomeCam は、私がこれまでこのプラットフォームで目にした中で最も印象的で便利な Siri ショートカットの実装を獲得しました。

本日App Storeで配信開始となったHomeCam 1.5では、アプリのコアエクスペリエンスに様々な嬉しい改善が加えられています。例えば、グリッドが若干再設計され、接続ステータスインジケーターが追加され、ドラッグ＆ドロップでカメラを並べ替えられるようになりました。カメラ映像を表示している際にiPadでキーボードショートカットが使えるようになったほか、パスコード、Touch ID、Face IDでアプリをロックして、動画フィードを覗き見から守ることも可能になりました。しかし、HomeCam 1.5で私が特に気に入った変更点は、これらの点ではありません。今回のアップデートで注目すべき点は、Siri、検索画面、ショートカットアプリから任意のカメラストリームをショートカットとして呼び出し、 HomeCamを開かなくてもライブ動画フィードを視聴できるようになったことです。

設定はとても簡単です。HomeCamアプリでカメラを開き、右上の「…」ボタンをタップすると、カメラのビデオストリームにSiriのフレーズを追加できます。また、iOS 12の他のアプリショートカットと同様に、HomeCamから提供されたショートカットは、「設定」→「Siriと検索」→「すべてのショートカット」、ショートカットアプリの「Siriからの提案」カテゴリ、そしてHomeCam専用のエントリからも見つけることができます。

HomeCamのショートカットへのアクセス方法に関わらず、最終的な結果は常に同じです。数秒でHomeCamのショートカットが設定したカメラに接続され、Siri内または検索/ショートカットのフローティングカードでライブビデオフィードを視聴できるようになります。iOS 12のAPIを活用し、サードパーティ製アプリがビデオ再生のショートカットを提供できるようにすることで、Pearce氏はこの新しいフレームワークの驚くべきデモを構築することができました。

今年の夏の初めにテストしたところ、iOS 12は、休暇中や外出中にHomeKitカメラを確認する私の習慣に基づいて、一日の様々な時間帯に適切なHomeCamショートカットを提案してくれました。Siriの予測システムは、手動でリマインダーを設定することなく、自宅の安全を確認するよう私に思い出させてくれました。さらに素晴らしいことに、ショートカットはどこでもサポートされているので、ショートカットアプリに「ホームセキュリティ」ショートカットを作成し、HomeCamからのライブビデオフィードをネイティブアクションとしてわずか数秒で読み込む機能も追加しました。

HomeCamには以前からライブビデオ対応のウィジェットが搭載されていましたが、Siriに話しかけるだけでカメラフィードを呼び出せる機能は、未来的で実に便利だと感じられます。Appleのホームアプリは、Siriやショートカットアプリでライブカメラビューを呼び出すショートカットをサポートしていません。HomeCam 1.5は、Appleのカメラ管理ソリューションよりも優れた代替手段であるだけでなく、iOS 12にはないネイティブ機能を提供し、新しいショートカットAPIにも完璧に適合しています。

Appleがいずれピアースのアイデアを真似するだろうと確信しています。しかし、そうなるまでは、HomeCamはHomeKitカメラの閲覧と操作を行うための最高のiOSユーティリティであり続けます。iOS 12のショートカットのおかげで、これまで以上に便利になりました。

HomeCam 1.5はApp Storeから入手できます。