ブルームバーグは、元大証券が発行した調査ノートによると、アップルの製造元である鴻海精密工業の「生産上のボトルネック」により、次世代iPadの発売が6月まで延期される可能性があると報じた。

Yuantaのアナリスト、ヴィンセント・チェン氏とアリソン・チェン氏のレポートによると、この遅延は、カリフォルニア州クパチーノに本社を置くアップルが春節（旧正月）前にデザイン変更を行ったことに起因するという。香港のアップル広報担当者、ジル・タン氏はこの報道についてコメントを控えた。

調査の結果、新型製品で新たな問題が発生しており、解決に時間がかかっていることが判明しました」とチェン氏は報告書の中で述べています。「4月と5月にはAndroid 3.0タブレットが多数発売される予定であるため、iPad 2の出荷遅延はAndroid陣営に一時的な好機をもたらす可能性があります。」

Appleは通常、6月下旬から7月上旬にかけて新型iPhoneをリリースし、6月上旬のWWDCで発表することが多いため、6月という時期設定は少し奇妙に思えます。新型iPadが6月に発売されれば、iPhone本体との明らかな競合に直面することになりますが、この報道によると、Appleは「生産上の問題」を理由に他に選択肢がないとのことです。報道で言及されているデザイン変更は、ウォール・ストリート・ジャーナルが新型iPadの生産開始を発表する数日前の3週間前に行われたとされています。この噂のタイミングは、私たちにとって興味深い点です。

遅延の原因とされる設計変更は、新型iPadのRetinaディスプレイや背面カメラの採用、Light Peakインターフェースなど多岐にわたる可能性があります。「設計変更」とは実に様々な意味を持つ可能性があり、報道では詳細についてほとんど触れられていません。Appleが待望のiPad 2の発売を、新型iPhoneの発表月となった6月まで延期する可能性は極めて低いと考えられます。別の説としては、iPad 2を4月下旬から5月初旬、iPhone 5を7月上旬に発売し、各デバイスの発売時期を約2ヶ月に延ばすというものがあります。しかし、それでもAppleがなぜ9月という早い時期に新型iPadを発売するのかは説明できません。