昨晩、 Marco の iPad 用 Instapaper に関する最新の投稿を読んでいたのですが、新バージョンのスクリーンショットを見て、あることに気づきました。開発者は、新しいデバイスのより大きな画面を、情報を異なる方法でレイアウトする手段ではなく、画面に多くの情報を表示する手段としか考えていないようです。

誤解しないでください。画面が大きければ、インターフェース要素などをもっとたくさん配置したくなるのは当然です。しかし、重要なのは、必ずしもそうする必要はないということです。本来であれば別のウィンドウに配置される要素でそのスペースを埋めることに注力するのではなく、情報を提示する新しい方法を模索してみてはいかがでしょうか。

私の意見では、これはiPadが登場した当初からAppleが直面してきた問題の一つです。スペースが広がれば情報も増えるのでしょうか？それとも、インターフェースのガイドラインを見直し、新しいコンセプトを定義するべきなのでしょうか？Apple自身も、この問題に対する最終的な解決策を見つけていないと思います。メールアプリを例に挙げましょう。横向きにすると、メッセージの一覧と個別のメッセージを組み合わせた分割表示が表示されます。基本的に、これらはiPhoneで見慣れた表示が1つのウィンドウにまとめられたものです。ご覧のとおり、この場合、Appleは画面に表示する情報を増やすことを決定しただけで、それが間違いなく良い実装であるかどうかはさておき（少なくとも、これまでに見た動画や写真に基づくとそうであるはずです）、Appleは明らかに最も簡単な解決策を選択したと言えます。一方、縦向き表示（これまでiPhoneで主流でした）では、iPadの最も興味深い「新機能」の一つであるポップオーバーが表示されます。ポップオーバーは、ランドスケープビューとほぼ同じように、異なるコントローラーと異なるインタラクションを使用して、より多くの情報を簡単かつ効果的に表示する方法を提供します。ボタンをタップするだけで（これがポップオーバーのコンテキスト依存の性質です）、同じメッセージリストが画面に表示されます。ポップオーバーのコンテキスト依存要素に関する興味深い投稿をいくつか読みましたが、本当にポップオーバーを使いたいのであれば、コンテキスト依存にすべきだという意見には同意せざるを得ません。実際、私が最も恐れているのは、開発者が画面ごとに（ここで言う画面とは、例えば受信トレイのようなアプリケーションの「領域」を指します）、巨大なポップオーバーを1つだけ使用して、大量の情報をまとめて表示してしまうことです。

それでも、全体像を見てみましょう。iPad を横向きにすると情報が多くなり、縦向きにすると情報が少なくなります。

「より多くの情報」が悪いと言っているわけではありません。画面＝情報というこの自動的な関連付けがユーザーの視点から見て意味があるのか​​、そして数年後も意味が通るのかを理解しようとしているのです。父はiPadが必要なのでしょうか？もちろん必要です。タッチインターフェースのメリットは？もちろんです。父は本当にすべての情報を1つの画面に表示したいのでしょうか？それとも、アプリケーションの様々な部分をタップする方が簡単なのでしょうか？私には分かりません。

iPadとiPhoneの真の違いは、ユーザーアプローチとデバイスの機能の境界線が極めて薄いことです。iPhoneが（部分的に）成功した​​のは、その小さな画面のおかげでした。当然のことながら、画面が小さいため、多くの開発者は合理化されたユーザーエクスペリエンスの構築を迫られました。iPadはiPhoneのUIの慣習を一部継承しつつも、より広い文脈へと移行させているため、開発者は何かを省くことを恐れるかもしれません。

iPad向け開発における最大の課題は、画面がもたらす恐怖感の空虚さに立ち向かうことです。Appleがそれを「ヒューマンインターフェースガイドライン」と呼ぶ理由が今になって分かりました。デジタルであろうとなかろうと、恐怖ほど人間的なものはないのですから。