ウィーンを拠点とするBroken Rulesが手がける「Old Man's Journey」は、ゲームとストーリーが半々の要素を併せ持つ作品です。プレイヤーは老人となり、ある手紙に心を乱されます。彼はすぐにバックパックと杖を手に、田舎へと旅に出ます。道中、地形を操作して一連のパズルを解き、旅人のための道を切り開いていきます。パズル自体は難しくありませんが、美しいインタラクティブな世界に引き込まれ、老人の物語への好奇心を掻き立てられます。私はあっという間に「Old Man's Journey」の世界にすっかり夢中になってしまいました。

「Old Man's Journey」にはセリフはなく、心地よいサウンドトラックと、プレイヤーが周囲の環境と交流する際の効果音だけが響き渡ります。各ステージを進むにつれて、各ステージの最後に明かされる記憶を通して、プレイヤーのキャラクターの物語が語られます。

ゲーム環境とのインタラクションこそが、「Old Man's Journey」の中心的な要素です。田園地帯を進むには、丘やその他の地形を老人が通行できる位置に移動させる必要がありますが、老人が立っている地面は動かせないため、これは非常に複雑です。丘の移動をマスターしていくと、車輪を使って壁を壊したり、ハイキングから別の乗り物に乗り換えたりといった操作が要求され、地形を切り開きながら、ゲームに多様性が加わっていきます。

ゲーム内のシーンは美しく、まるで物語の世界のような雰囲気を醸し出しています。画像は2次元的ですが、巧みに層状に重ねられており、ゲームに奥行きを与えています。1 セリフが少ないことと相まって、このゲーム^全体に夢のような雰囲気が漂い、老人の過去をゆっくりと物語る回想シーンと見事に調和しています。

「Old Man's Journey」と、2017年に私が気に入ったいくつかのゲームの間には、興味深いゲームプレイの類似点がいくつか見られます。「Old Man's Journey」のパズルの多くは、主人公が次のステージに進むために周囲の地形を操作するというもので、これは私にとって、今年初めにフェデリコがレビューした「Stagehand」をすぐに思い出させるものでした。この2つのゲームはほとんどの点で全く異なりますが、キャラクターを前進させるために周囲の地形を操作するという点が、どちらのゲームにも共通する魅力となっています。視点と焦点の転換を必要とするこのメカニクスこそが、私を両方のゲームに惹きつけたのです。

「Old Man's Journey」もほぼ全てがインタラクティブです。電線に止まっている鳥をタップすると飛び立ち、ドアをタップすると開きます。それぞれのインタラクションには素晴らしいサウンドデザインが付随し、物語に命を吹き込みます。これは今年初めにレビューした「Hidden Folks」に似ています。繰り返しますが、これは全く異なるゲームですが、「Old Man's Journey」をよりダイナミックなものにしている共通のアプローチです。

「Old Man's Journey」は比較的短いゲームで、数時間でクリアできます。多くのモバイルゲームとは異なり、このゲームはお持ちの一番大きな画面でじっくりとプレイするのに最適です。ある意味、「Old Man's Journey」のプレイ体験は、ゲームをプレイするよりも、良い映画を観たり本を読んだりするのに近いと感じます。この点は個人的に気に入っています。今週末、良質な物語に浸りたいなら、「Old Man's Journey」は素晴らしい選択肢です。

Apple Editors' Choice に選ばれたゲーム「Old Man's Journey」は、App Store で入手できます。